| 1度は訪れて見てみたい建物の一つにコルビジェのロンシャンの礼拝堂があった。その念願かない昨年、訪れる機会を得ることができた。スイスの国境近くのこの建物はパリから特急に乗って4時間近く、更に最寄りのBerfort駅からタクシーで20〜30分ほどのロンシャンの丘の上に建っている。(タクシーの往復に1時間程度の見学時間で60ユーロだった。その他見学料が2ユーロかかる。)当日は快晴で雲一つなく、外壁の白、空の青、緑のコントラストがとても美しく、長旅の疲れが吹き飛んでしまうほどの感動が沸き上がってきた。 |
やはりまず印象的なのはその造形の緊張感とダイナミズムである。この造形力、表現力を目の当たりにしてこの建築が持ってるオーラを強く感じた。コルビジェが到達した建築における造形は、近代建築における機能主義の直線的建築からの解放であり、自由な表現の具現化である。考えるに建築はそのロケーションがもつ空間意義をどこまで取り込めるかによってその中での存在意義が与えられる。まさにロンシャンの礼拝堂はこの地にあってこの建物という感じがした。これは礼拝堂というプログラムに対してコルビジェが導きだした答えが一つの建築的表現をこえ、芸術的表現へ昇華したといえる。
また動的な外部空間と違って内部空間は静謐であり、空間の動きの中に静的で神聖な礼拝堂空間を表現していた。それに加え、南側の窓からの光の入れ方によって、空間に微妙な表情を与えていた。こうした一つ一つの仕掛けによって機能的美的空間をつくりだした。ちょうど訪れた日はミサが行なわれており、その空間がより神聖なものに感じられ、とても貴重な経験ができた。この日も数多くの人たちがこの礼拝堂を訪れており、最終的に歴史がどのような評価を与えるか分からないけれど、偉大な建築家が20世紀なかばに建てたこの建物がこれから先も変わらない姿で人々の心に響き続けてほしい。今回は一時間ぐらいしか見ることができなかったのでまた機会を見つけてゆっくり訪れてみたい。
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| 余談ではあるが、Berfortの街には城壁があったり、歴史のある街並であった。(帰りにタクシーの運転手がサービスで街を簡単に案内してくれた)今度、ロンシャンの礼拝堂を訪れる際は、1泊してみたい。 |